看護師の違う呼び方看護婦・看護士について紹介したいと思います。
看護師は以前はほとんどが女性しか働いていない職業で「看護婦・准看護婦」と、
婦人の婦がつく「かんごふ」と呼ばれていました。
その後男性看護師の増加に伴い、1968年(昭和43年)法律第84号による改正で、
男子である看護人について「看護士」または「准看護士」と称することが規定されました。
このため看護婦だけから「看護婦(かんごふ,女性)・看護士(かんごし,男性)」という2つの名称が存在する事になりました。
さらに2002年(平成14年)から、保健師助産師看護師法(保健師、助産師、看護師および准看護師に関する法律)の変更に伴い看護師という名称へと変わります。
昭和23年「保健婦助産婦看護婦法」が設立
平成13年「保健師助産師看護師法」に改定
看護婦 | 看護師 |
看護士 | |
准看護婦 | 准看護師 |
准看護士 | |
保健婦 | 保健師 |
助産婦 | 助産師 |
こういった流れによって現在では「看護師,准看護師,保健師,助産師」という名称に統一されています。
士と師の違い
なぜ看護師の師は士ではなく師なのか、
同じ読み方の士と師にはどのような違いがあるのか調べてみました。
士 |
1. 成人した男子。また、学識・徳行のあるりっぱな男子。「士女/隠士・義士・国士・志士・紳士・人士・壮士・文士・名士」 2. 古代中国の官吏の一。大夫より下の階級。「士大夫」 3. 特別の資格・技術を身につけた人。「学士・棋士・修士・博士 (はくし) ・弁士」 4. さむらい。「士分/騎士・郷士 (ごうし) ・武士・浪士」 5. 軍人。「士官・士気/戦士・兵士・勇士」 6. 自衛隊の兵の称。「海士・空士・陸士」 goo辞書-士の意味 |
師 |
1. 兵士の集団。軍隊。「師団/王師・出師 (すいし) 」 2. 多くの人々の集まる所。「京師 (けいし) 」 3. 人を教え導く人。先生。「師事・師匠・師弟・師範/恩師・教師・講師 (こうし・こうじ) ・先師・祖師・導師・法師・牧師・老師」 4. 専門の技術をもつ人。「医師・絵師・技師・仏師・山師 (やまし) ・猟師・漁師」 goo辞書-師の意味 |
goo辞書さんを参考に士と師の意味を調べてみると、資格に関する意味が2つともにありました。
士 → 特別の資格・技術を身につけた人
(弁護士,税理士,栄養士,保育士,建築士,歯科技工士,歯科衛生士,社会福祉士,理学療法士,臨床工学技士,介護福祉士,言語聴覚士,など)
師 → 専門の技術をもつ人
(医師,歯科医師,看護師,美容師,理容師,教師,臨床検査技師,診療放射線技師,はり師,きゅう師,など)
特別の資格・技術と専門の技術の違いのようですが、明確にコレッといったものがあるような、ないような・・・。